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認知症について

DC博士のワン・ポイント

若年認知症の支援について

若年認知症の実態

 若年認知症の方が、現在日本にどのくらいいるのか正確にはわかっていません。厚生省(当時)の研究班で、平成7~8年度に行われた調査では、3つの県と2つの都市での集計の結果から推計して、若年認知症は人口10万人あたり32人であり、全国では約26,600人とされ、最大に見積もると約37,000人とされています。精神遅滞などの疾患が含まれるので、現在の認知症の概念とは少しずれていますが、原因疾患で最も多いのは血管性認知症で44%、アルツハイマー病は17%でした。この後、大規模な調査は行われていませんが、最近の各地の専門外来などの集計では、アルツハイマー病が最も多いという結果が得られています。

 また、高齢者の認知症では、女性のほうが多いのですが、64歳未満では、男女の数がほぼ同じか、あるいは男性のほうが多いという報告もあります。そして、発症から診断がつくまでにかかる時間は高齢者より長く、場合によってはいくつかの医療機関を経てやっと診断された例もあります。最初につく病名は、消化器疾患や、うつ病、更年期障害などさまざまで、このことにより、診断が遅れてしまうことがあります。ご本人や家族がこの年齢にも認知症があり得るということを認識していない場合もあり、医療関係者の間でも、まだまだ十分に知られているとは言えません。職場での対応や、経済的支援、心理的な支援が最も必要な時期に正しい診断がなされていないのが現状です。
 若年認知症と介護者の支援には、啓発、明確な情報提供、早期診断、介護者のネットワークなどが求められています。

 認知症介護研究・研修大府センターでは、平成18年度からの研究事業の中で、今年度は、若年認知症の人と家族の支援プログラムおよびサポーター養成講座を、「認知症の人と家族の会・愛知県支部」と共同して行う予定です。同研究事業で作成した「若年認知症ハンドブック」を活かしながら、理解を深め、実際に支援できる人を養成していくものです。ぜひ、多くの方に「若年認知症」に対する知識を持っていただきたいと思います。

 次回は、大府センターで行ったインタビューやソーシャルサポートについて、具体的な事例をお示しします。

認知症介護研究・研修大府センター
研究部 部長 小長谷 陽子