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認知症について

DC博士のワン・ポイント

認知症を知る

第一話:認知症を知る~認知症ってなに?~

認知症とは ~もの忘れと認知症の違い~

 認知症とは、一度正常に発達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続性に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態で、それが意識障害のない時にみられます。(「認知症疾患治療ガイドライン」作成合同委員会(編):認知症疾患治療ガイドライン2010,医学書院,東京,2011)
 認知症の多くではもの忘れがみられますが、認知症でなくても人では加齢とともにもの忘れが出現します。この2つのもの忘れには少し違いがあります。加齢に伴うもの忘れでは体験の一部を忘れるのに対し、認知症に伴うもの忘れでは体験の全てを忘れてしまうのです。例えば、加齢に伴うもの忘れでは朝食のおかずの一部を思い出せなかったりしますが、認知症のもの忘れでは食事したことを忘れてしまうのです。さらに、加齢に伴うもの忘れでは日常生活に支障をきたしませんが、認知症では定義にもあるように、日常生活に支障をきたします。

認知症の原因

 認知症はいろいろな原因でおこります。日本人に最も多いのがアルツハイマー型認知症で、認知症全体の7割近くを占めます。次いで、脳出血や脳梗塞が原因でおこる血管性認知症で、約2割です。その他、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあり、この4疾患を「4大認知症」と呼んでいます。
 血管性認知症は脳の血管が破裂したり(脳出血)、詰まったり(脳梗塞)することで脳の組織が死滅しておきますが、他の3疾患では脳にある神経細胞が自ら壊れていくことによりおこり、「変性疾患」と呼ばれます。

認知症の原因疾患の図
朝田隆:厚生労働研究費補助金(認知症対策総合研究事業「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」平成23年度~平成24年度総合研究報告書.2013年3月の図を改変

認知症の症状と経過

 認知症では多くの場合もの忘れが見られますが、それに加え、作業の段取りがうまくいかない「実行機能障害」や日にちや時間、場所の判断ができなくなる「見当識障害」などがよくみられます。
 レビー小体型認知症では幻覚や妄想、パーキンソン病と類似した運動障害などが現れることもあります。自律神経障害のため、起立性低血圧や食事性低血圧をおこすこともあり、場合によっては命にかかわります。
 前頭側頭型認知症では行動に抑制がきかなくなり、テーブルの上にある食物を全部食べてしまったり、隣の庭のきれいな花を悪気なく摘んでしまったりすることがあります。
 血管性認知症では新たな血管障害がおこらなければ症状に大きな変化がみられませんが、変性疾患ではゆっくりと症状が進行します。その速さには個人差があります。

認知症介護研究・研修大府センター