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平成21年度 10月 個別訪問相談援助事業 実施状況

個別訪問相談援助事業は、認知症ケアに課題を抱える介護保険事業所からの援助の申し出に応じ、認知症介護指導者等(本事業では、「認知症ケア援助者」といっています。)を事業所に直接派遣し認知症ケアの現場における課題を解決する為のヒントを提供することを目的としています。
平成21年10月に実施した12事業所からのアンケート結果を報告いたします。
12件の訪問事業所及び援助内容は下記の通りです。

1.訪問事業所内訳
訪問事業所種別 件数
1 訪問介護 0
2 訪問看護 0
3 通所介護(デイサービス) 1
4 通所リハビリテーション(デイケア) 0
5 短期入所生活介護(ショートステイ) 0
6 養護老人ホーム 0
7 有料老人ホーム 2
8 軽費老人ホーム 0
9 介護老人保健施設(老健) 1
10 介護老人福祉施設(特養) 6
11 介護療養型医療施設 0
12 小規模多機能型居宅介護 0
13 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) 1
14 地域密着型特定施設入居者生活介護 0
15 地域密着型介護老人福祉施設 0
16 居宅介護支援事業所 1
17 在宅介護支援センター・地域包括支援センター 0
18 宅老所 0
合計 12
2.援助内容内訳 (複数回答)
援助内容 件数
1 ケアの方法について 11
2 ケアの視点について 9
3 認知症の理解について 7
4 家族支援について 3
5 コミュニケーションについて 2
6 認知症のためのアセスメントの視点・方法について 6
7 具体的事例について 5
8 住環境について 0
9 チームケアについて 8
10 ティーチング・コーチング 0
合計 51
3.アンケート集計結果
1.個別訪問相談援助事業を申請した理由 1 当事業所では、事業所内研修にとり組みつつあったため良い機会だと思った。
2 認知症の人が増えており困難ケースがあった。
3 数ある施設内研修においても認知症をとりあげたものが少なく、内容も乏しいものであったことを機に申請した。
4 日頃、認知症の方と接しているが、どうしたらいいか悩む時もあり、認知症の事をもっとよく知りたいと思い申請した。
5 認知症ケアについては日々学びを実践しているが、対応が困難なケースにあたる事が多々あり、悩みながらケアをしている状況である。日々感じているケアの方法やケアの視点における疑問点に専門家からアドバイスをもらいながら学びたいと思った。
6 認知症対応型通所介護を開設するため、職員全員の認知症に対する準備教育が必要であった。
7 養護、特養、ショートステイ等、全体的に認知症の方が多く、どう対応してよいか手探りの状況の中であり、行政の研修は申込みが多く取ってもらえない実情がある。全職員が同じレベルで勉強でき、向上出来るまたとない機会と考えた。
8 近年、認知症入居者のユニット運営を開始した。スタッフは当ホームしか知らない新人、他職種からの転職スタッフや病院中心の勤務看護スタッフが多く、経験不足からくる認知症の行動や心理症状の理解不足が散見される状況であった。
9 当施設では認知症高齢者を対象とした特別養護老人ホームとして開設され、これまで重度の認知症高齢者の介護に努めてきた。個別ケアが主流となる中で、旧来型施設とし重度認知症の方のケアをどのように展開していけばよいか、「チームケア」と「ケアの視点」からの指導を頂きたく申請した。
10 ケアワーカーの経験値、資格に大差あり、認知症に対する基本的な知識の統一化を図りたかった。(きちんと根拠があり、"~だからこういう状態になる"といった考えをもってもらいたい、と。)
11 認知症ケアはグループホームケアへの研修内容が多く、在宅での家族支援について学びたかった。
12 認知症ケアについての職員の知識を高めるためのよい機会であると同時に、援助者を派遣してもらえるということで、多くの職員が、同場面で学べる機会も貴重であるとの考えからである。
13 職員の意識、知識、技術の向上に向けて職員の確保がむずかしい状態でレベルのアップどころではない現状。財政的な問題もある。
14 報道等でも言われている通り、介護職の定着率は低く、求人で入社する職員の殆どは認知症の方との接触が無かった未経験者である。オムツ交換などの技術は学べても「認知症とは?」という理解が現場での指導だけでは十分とも思えず、今回申請した。
2.個別訪問相談援助を受けた感想
[1] 良かった
12件

[2] どちらともいえない
0件

[3] よくなかった
0件

(上記[1]の回答理由)
<良かった>
1 ケースに入り込んでしまい、どの様に支援してよいのかがわからなくなっていたが、他の方向に目を向ける事で支援の糸口をみつけられる事を再確認させてもらった。
2 認知症ケア援助者にこちらが希望する援助内容を的確にとらえていただき、とても充実した内容となった。また外部の方を招いてという形が久しく、新鮮だった。
3 頭では分かっていたつもりでも話を聞いて改めて気づいた事も多くあり良かった。
4 利用者の行動理由を知るという事が大事だとわかり、色々な視点で考える事が出来た。
5 認知症の人=困った人、としか思えなかったが、1人の人、として見る事で色々な視点でその人を考える事が出来た。また他の職員と様々な意見を交換、共有できて良かった。
6 対応の仕方やコミュニケーションのとり方など、現場を知っている認知症ケア援助者の話はとても聞きやすく、自分の事のようで、新たな気づきも沢山あった。
7 認知症の方への対応の仕方について、新しい考えを持って仕事に取り組む事が出来ると思った。
8 日頃わかっているようでわかっていない部分があることを知り、初心にもどって勉強することが出来た。
9 演習をとおして、様々な意見を聞く事ができて、自分では発見できない事が発見でき非常に勉強になった。
10 当たり前の事を忘れて介護している中での気づきがあって良かった。生かしていきたいと思った。
11 認知症の基礎知識、対応の仕方からアセスメント迄、あっと言う間に楽しく学ばせて頂いた。適当にグループワークをはさみ、あきさせない内容であった。施設全体が同じ講義を受けられたので全体のレベルアップが同時に出来、職員間に共通意識が生まれ、士気が向上した。2~3人を研修に出したとしてもこれだけの効果は得られない。また、良い援助者を紹介して頂き、今後ともご指導頂ける先生と知己になることができ心丈夫である。
12 考察のポイントを多面的にスタッフ自らが考える、意見を出し合うということができた。スタッフ各人も気づき、発見があった。全体的に実践の為の動機づけの部分も非常に有益であった。
13 認知症ケアについては、各種研修会に職員を派遣し資質の向上に努めているが、「研修」で終わっている感があり直接の場面につながっていなかったように思う。今回、自施設での課題を事例として取り上げ検討できたことは、職員にとっても身近に感じ取ることができ、現実味のある研修であった。
14 現場ではどうしても管理者や指導者とケアワーカー間に温度差が生じてしまっている。認知症の方の対応に日々イライラしてしまうケアワーカーから"実際にみていない人にわからない"といった言葉がきかれ、なかなか研修もすすまないが、外部から入って頂けると納得しやすい様子が見受けられた。
15 基本的な認知症ケアをとおし、何が大切かを改めて考えることができた。各職種が自分達の立場で求められていることを考えることができた。
16 実際に、サービス担当者会議を行いながら、意見やアドバイスをもらうことができたので実践しやすく、理解しやすかった。
17 具体的事例をあげながら話をして頂き分かりやすかった。定期的に繰りかえし行う必要を感じた。
18 未経験者にもわかりやすく教えて頂き、新人職員も「わかりやすかった。明日から実践してみます」と言っていた。
3.当事業について今後も機会があれば申請したいと思うか。
[1] 思う
12件

[2] 思わない
0件

(上記[1]の回答理由)
<思う>
1 サービス担当者会議等では、支援事業所の思いがあり、支援方法の検討や変更につなげる事がむずかしいが、指導者が介入する事で客観的に業務を見る事ができる。
2 同じ認知症ケア援助者であれば又、申請したいと思う。奥深い内容であるので段階的に話をしてもらえればと思う。
3 今回、現場レベルでの話もあり、もっと話を聞きたいと思った。
4 認知症ケアについて悩みながら実践している中、その実際の対応の方法等を専門家から具体的にアドバイスしてもらう事は、職員にとって新たな視点が得られ、またモチベーションアップにつながった。また演習では自ら考えながら学ぶよい機会となり、多くの気づきを得られた。
5 習った知識を実際行ってみて、数か月後にもう一度フォローしてもらい、困ったこと等指導してほしい。
6 今後も認知症の症状の入居者が随時入居される環境下にある。ややもすると又、元の状態に戻ったり、スタッフ間の協議(ケアの視点)がずれたりすることが容易に推察されるので、ひもときねっと(DCネット)のWEB研修とともにブラッシュアップも含め、短時間でも良いので再度指導してもらいたい。
7 自施設だけでは、マンネリ化に繋がる危険があることから、別な視点・考えから検証していくと言う意味で、外部の人を招いての学習は新たな視点を見つけることにも繋がる。
8 今回参加できなかった職員もおり、又、利用者のケースもさまざまであるため。
9 認知症ケアが出来る知識と技術の向上が一層求められる。
10 地域包括支援センターや居宅介護支援事業所からは「地域の方にも聞いてい頂くと良いのでは?」という意見もありました。そういった事も含めてまたご相談したい。
4.その他当事業に対して意見や要望 1 県内に在住され同じ介護の現場に携わっておられる認知症ケア援助者であったので、話しやすく気がねなく研修を受けることができた。
2 申請から実施に至るまでの流れがもう少しスムーズであれば、施設側としては十分な対応が出来たように思う。今回の研修が良かったからこそと思う。また、認知症ケア援助者との直接の打ち合わせも連携が密にとれ、より内容にも反映させることが可能と思う。
3 とてもいい事業だと思う。認知症ケア援助者には教科書での話だけでなく、現場の目線でも話をしていただけたらと思う。ありがとうございました。
4 研修内容について事前に認知症ケア援助者と打ち合わせ(相談)が出来た事は、研修時間が短くても充実した研修会につながり、非常に良かったと思う。個々の施設が抱えているケアに対する悩みに対して研修内容を組み立てる為、非常に意義ある研修となる。また現場経験者である援助者の講義は、研修を受ける側も共感しやすく、それが、積極的に学ぶ姿勢にもつながった。今回初めて申請したが、上記理由から、非常に意義ある事業であり、今後も継続を願いたいと思う。
5 1回の講義では足りない気がする。今回学んだことを実践し、その経験を踏まえてもう1回フォローアップの研修が出来たらと思う。この機会を与えてくださってありがとうございます。
6 現場指導者の養成プログラムがあれば非常に良いと思う。恒常的に相談できる体制やネットワークがあればとも思う。
7 現場ワーカーがきちんとした認知症の理解を深めれば落ちついて笑いのあるケアが実現できるのでは、と思う。
8 外部研修を受ける機会を作りたい。多くの職員が学びケアの質を向上させたい。
9 認知症ケア援助者との事前の打ち合わせにより、今回のような時間を作ることができ、充実した内容であったと思うが、どのような時間にすべきなのか、不安もあったし、無事終えられたことに、ほっとした。「認知症ケア個別訪問相談援助」をどのように活かすべきかの具体的なアドバイスを事前にしてもらえると、助かる。今後も機会があれば、申請したいとは思うが、次回も、今回同様でいいのか、もっと違った時間を作っての活かし方ができるのか・・・と考えさせられる。認知症ケア援助者の方には、夜遅くまでおつき合い頂き、いい時間を作れたことに感謝します。
10 こういった事業があることを初めて知った。機会があればこの制度を利用し、職員の資質向上に努めたいと思う。

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