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平成22年度 5月 個別訪問相談援助事業 実施状況

個別訪問相談援助事業は、認知症ケアに課題を抱える介護保険事業所からの援助の申し出に応じ、認知症介護指導者等(本事業では、「認知症ケア援助者」といっています)を事業所に直接派遣し認知症ケアの現場における課題を解決する為のヒントを提供することを目的としています。
平成22年5月に実施した16事業所からのアンケート結果を報告いたします。
16件の訪問事業所及び援助内容は下記の通りです。

1.訪問事業所内訳
訪問事業所種別 件数
1 訪問介護 0
2 訪問看護 0
3 通所介護(デイサービス) 3
4 通所リハビリテーション(デイケア) 1
5 短期入所生活介護(ショートステイ) 0
6 養護老人ホーム 0
7 有料老人ホーム 2
8 軽費老人ホーム 0
9 介護老人保健施設(老健) 2
10 介護老人福祉施設(特養) 1
11 介護療養型医療施設 1
12 小規模多機能型居宅介護 0
13 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) 6
14 地域密着型特定施設入居者生活介護 0
15 地域密着型介護老人福祉施設 0
16 居宅介護支援事業所 0
17 在宅介護支援センター・地域包括支援センター 0
18 宅老所 0
合計 16
2.援助内容内訳 (複数回答)
援助内容 件数
1 ケアの方法について 7
2 ケアの視点について 8
3 認知症の理解について 10
4 家族支援について 1
5 コミュニケーションについて 1
6 認知症のためのアセスメントの視点・方法について 5
7 具体的事例について 8
8 住環境について 1
9 チームケアについて 5
10 ティーチング・コーチング 3
合計 49
3.アンケート集計結果
1.個別訪問相談援助事業の申請理由 1 幻覚により混乱されることの多い入居者への対応について相談したかったため。
2 認知症専門棟においてグループごとでのケアを行っているが、排泄ケア以外はほとんど集団ケアとなっているため、今後どのように進めていったらよいのかアドバイスを頂きたかった。
3 外部の人の話を聞くことにより、職員の意識が変わることを期待して申請した。
4 認知症の理解について学ぶ機会が少なく、新人スタッフが増え、経験が不足していることを知識で少しでも補おうと考えた。
5 当地域では認知症対応型通所介護の単独型は1ヶ所のみであり、責任が大きいため申請した。
6 認知症通所介護の利用者がなかなか増えず、理念、方針、視点を考え直す点があるのか、勉強したく申請した。
7 職員全体で一定の知識習得に取り組む必要性を感じており、それを実行するために施設各部署の多くの職員が一緒に研修を受ける機会を作りたかった。
8 家族への援助や助言について、自分たちの援助が正しいのか、何が足りないのかを知りたくて申請した。
9 困難だと思われる事例に対して上手く支援ができておらず、支援方法を教えて欲しかったことと、職員への指導についてもアドバイスを頂きたく申請した。
10 職員の認知症に対する理解を深めるため、皆で学ぶ機会を作りたかった。
11 介護者に対し頻回の対応を求める利用者について、その利用者に関わりすぎると他利用者の対応ができなくなってしまうため、援助方法を学びたかった。
12 認知症の方への対応についてアドバイスが欲しかったため。
13 最近の入院患者には、何らかの認知症と診断を受けている方が多く、組織として、認知症の知識を深めケアの勉強をすることが必要と考えていた。
14 教育予算が少なく、認知症関連の研修には毎年2,3人しか出すことができなかったので、無償で相談援助をして頂けると知り申請した。
15 対応に行き詰まっているケースについて、ケアのヒントになるような事柄に気付き、チームで取り組む事ができればと考え申請した。
16 職員の関わりを拒否することの多い入居者への対応について試行錯誤していたため、専門的なことを教えて頂ける機会としてお願いした。
17 介護に対する抵抗の強い方の対応について相談したかった。
18 援助にとまどうことが多いケースについて、どのような対応を心がけていけば良いのか苦悩しており、アドバイスがいただきたく申請をした。
2.個別訪問相談援助を受けた感想
[1] 良かった
15件

[2] どちらともいえない
1件

[3] よくなかった
0件

(上記[1]の回答理由)
<良かった>
1 とても親身に分かりやすく説明してくれた。
2 生活環境についてのアドバイスもあり、また対応についても現場にいるがために難しく考えてしまっていたことを、客観的に分かりやすく指導していただけた。またケアプラン上でのサービス内容の具体的な提示が職員の統一した対応につながると改めて実感した。
3 グループホーム等の実践の現場からの体験や細やかなケアの方法を聞く事ができ、介護職員の意識を高めることができた。
4 ただ単に知識を植えつけるわけではなく、グループワークを通して考える力を身に付ける形式だったため、より応用力が付くように感じられた。
5 援助者に、利用者と一緒にすごしてもらい、利用者の言葉を聞いたり、職員の動き(声掛け、見守り、食事介助の様子等)を見てもらってアドバイスを頂いた。これにより、当施設の地域密着型の方向性にも少し自信が湧き、これからも積極的に研修会等に出席し、前向きに援助をしていきたい。
6 基礎に戻り、再確認することができた。
7 援助者の説明や進行が分かりやすくて良かった。
8 グループワークでゆっくりと他部署の職員の意見を聞くことができ、援助者の説明も分かりやすくて良かった。
9 現場で困ったり、悩んでいる身近なケースについて相談した。施設の職員間ではなかなか発想の転換ができずに行き詰まっていたことに対し助言を受け、大きなヒントを頂けた。援助者の豊富な経験が大変参考になった。
10 はじめの1時間は全職員を対象に認知症についての基礎知識について講義して頂き、残り2時間については人材育成等について講義して頂いた。とても分かりやすい内容で理解しやすかった。やはり現場を知っている方だと事例も含んで話をして下さるのですぐに活用できる事も多く、大変勉強になり、また振り返りにもなった。
11 認知症に関する理解が不足していると感じた。また、職員間での話し合いや工夫が足りていないことや、業務の見直し・改善ができていないことなどを考えさせられた。
12 援助者の話によりハッと気付かされることが多く、ポイントをおさえた内容がよかった。具体的なアドバイスを頂いたのですぐ現場で取り入れることができ、役立たせていただいている。
13 理論に沿って経験・事例を交えての内容だったので分かりやすかった。
14 知りたい内容を分かりやすく、具体的に講義して頂き、たいへん参考になった。学んだことを伝達研修して内容を理解し、再度職員間で具体的なケア方法、環境改善等について話し合い、現場で実践し評価していきたいと思った。
15 実際のケースをひもときシート・思考展開シートをもとに説明して頂き、新しい視点でケアのヒントになる事柄に気付くことができた。
16 日々のコミュニケーションがいかに重要であるかを再確認させられた。一日一日の関わりが大切であることを実感した。
17 援助者の説明が分かりやすく、思考展開シートを1つ1つ記入することにより、原因が分かり、課題を解決するための視点、気づきを得ることができた。
18 認知症の基本的理解を的確に職員に指導していただけたこと、また、ケアの視点について学べたのは貴重だった。ケアマネジャーの役割の重要性を再確認すると共に、情報収集と、日々コツコツとあきらめずに本人の思いに寄り添うことが大切だと感じた。
19 相談ケースについて、これまで毎月アセスメントを行い、不穏時の原因となる要素を全員で共有し援助を行ってきたことで、良い方向に向いてきていたが、その点について援助者よりアセスメントと課題の設定が良かったと評価していただいた。職員が問題としてとらえないと課題にあがらないこと。一言一言出てくる言葉や行動を積み重ねていくなど、あらゆる面から考えることの重要性を教えていただいた。
(上記[2]の回答理由)
<どちらともいえない>
1 困難事例について支援の方向性をワークシートで教えてもらったが、結論が出ずポイントもわからないまま終わってしまった感じがする。ただ援助者の方と話し合いが行えたことで支援について振り返ることができて良かった。
3.当事業について今後も機会があれば申請したいと思うか。
[1] 思う
16件

[2] 思わない
0件

(上記[1]の回答理由)
<思う>
1 とても良いアドバイスを頂けたので、今回参加出来なかったスタッフにも参加させたい。
2 認知症の様々な症状について職員の理解も足りないので、職員みんなが共通した知識を持てるような指導を受けられたらと思う。
3 できることなら計画的に何度かに分けてでも申請したいと思う。
4 認知症について学ぶ機会も少なく、しかも職員同士でグループになって行う研修となると更に機会が少ないので、ぜひお願いしたいと思う。
5 1事業所だけでの開催ではもったいないので、地域の複数の事業所合同での開催を希望する。
6 外部研修への参加は人数に限りがあるが、今回のように直接訪問していただくことで、より多くの職員が参加できる。
7 普段の業務とはまた違った意見の交換や話を聞くことができる。
8 身近なケースを取り上げ助言をいただくという点で効果があると思う。
9 援助者にアドバイスしていただくことで、支援についての振り返りができ、新しいことに気づけるので、今後も機会があれば利用したい。また実際に相談を行ったあとの支援確認として再訪を希望したい。
10 一度に行うのではなく、項目を分けて少しずつ定期的に行ってもらえると嬉しい。職員の意見で項目も検討していきたい。
11 対応が難しいケースが他にもあるので、相談したい。
12 今回非常に良かった。色々なことについて再確認できたことと、援助者が非常に親身になって答えてくれた。
13 研修費等がかからず、介護・看護のみならず他職種の職員も研修機会が得られる。
14 私たちが知りたい内容を事前に聞いていただき、それにそって、順序立てて分かりやすく講義をしていただいた。そして、ひもときシートをもとに考え方の仕組みを説明していただき、たいへん参考になり、今後に繋げていけるものだと実感した。
15 今回、きめ細かく学ぶ事ができたので、次回は一人でも多くの職員に参加してもらい、このひもときのヒントを知って欲しいと思った。また、事例の他にも快く相談に乗っていただき大変助かった。
16 スタッフに適切な教育を行っていくことは簡単なことではない。定期的に知識や技術を身につけ、質の向上を図っていくためにも、認知症ケアの教育の支援を求めたい。
17 介護の基本の基本をわかりやすく教えていただいた。「誰が」困るとか大変とか問題なのか主語をつけることの大切さを学び、また思考展開シートの紹介をうけ、同じ現象でも個々が感じることは異なるのでいろいろと意見を出し合い、原因を探っていく中で対応の方法が出てくることなど、参考になることばかりだった。
4.その他当事業に対して意見や要望 1 もう少し気軽に依頼ができて、訪問回数が増やしてもらえると良いと思う。
2 1回だけでなく、半年~1年程の間隔で数回に渡り、訪問していただけるといいなと感じた。(その後の経過や新たな問題点などの相談もできるので)
3 とても意味のある重要な事業だと思う。受けられるものならば、年1回でもやっていただけると介護業界全体の質の向上につながるのではないか。
4 高齢者だけでなく若年性認知症の家族に対する理解を深めていきたい。
5 グループワークで色々な意見が出て発見、確認することができ、参加しているという充実感が持てた。
6 今後はより具体的な事例に対して現場で働いている方の話も聞いてみたい。
7 認知症という言葉ではまとめる事ができないくらい奥が深いので今後も継続して欲しい。
8 申請してから援助があるまで、かなり日数がかかる。もう少し申請から短い期間で援助がいただけたら良いと思った。
9 援助者がホームに来て、支援などについて相談に乗ってくれてヒントやアドバイスをくれるこの事業があると心強い。ただ時間が短いため納得いくまで相談することは難しい。また申請から実施までの期間が長く、申請時に出した相談内容と状況が変わってしまうため、もう少し実践に即した相談が出来るよう申請から相談実施までのスパンを短くして欲しい。色々な機関をまわっていらっしゃるので他の施設等の良い点をアドバイスとして提案してもらえるとありがたい。
10 今回始めて施設内にて外部の方に研修をしていただき本当に助かった。できれば今後は現場でのOJTや実践、実技等もできればよいかと思う。一度でなく定期的に利用できると良い。外部の研修は人員の関係もあり職員参加が難しいが、今回のような形であれば皆が参加できるのでこれからも是非お願いしたい。
11 当施設に訪問された際の感想及び、援助方法を文章で回答していただきたい。(ケアに問題があれば改善したいため)
12 認知症ケアの施設内研修を行いたい。(認知症に対する理解が足りないため)
13 言葉遣いが悪くて聞き辛い時があった。
14 貴重な相談の機会をいただき感謝している。深い知識を学んだばかりでなく、多くの課題を与えられた研修会であり、すぐに実行したいアドバイスもいただけた。
15 機会があれば、また相談させていただきたい。
16 これからもお願いしたい。3時間の予定だったがオーバーした。4時間位お願いできればと思う。
17 Faxなどで、認知症ケアに関する質問に答えていただけるシステムができると良い。また、各事業所が取り組まれている事例などを世間に発表していく機会をもつことは、とても大切なことだと思う。貴重な発見や体験をもっと世間に知っていいただくことも、私たちの大切な努めだと思う。
18 私たちの行ってきた援助を理論的に整理をしてくださり、かつ、目からウロコが落ちるような介護観を話していただいて参加者全員とても元気になった。とてもありがたい事業だと思う。今回相談援助を受けることができて本当に良かった。

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