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事例概要 事例54

タイトル:本人が安心した暮らしに近づけるために

Ⅰ.<事例の状況>

性格的に心配性であり、体調面に関して小さなことでも不安を抱くことが多く、薬を使用することを強く希望する。また訴えも頻繁であり、気の遣い過ぎからか精神的に落ち込むことも見られる。

Ⅱ.<この事例で課題と感じている点>

本人の体調に関する訴えに対して全ては聞き入れることが難しいため、それが原因で満足した生活を提供できていないのではないか。

Ⅲ.<キーワード>

本人と介護者の気持ちのズレ

Ⅳ.<事例概要>

年  齢 80歳代後半
性  別 女性
職  歴 惣菜屋などさまざまな職に就く
家族構成 三女宅にて同居していたが折り合いが悪くなり、現在施設入居
認知機能 HDS-R 18点
要介護状態区分 要介護3
認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱa
既 往 歴 高血圧症 肝機能障害 両変形膝関節症 狭心症 慢性気管支炎 脊椎圧迫骨折 白内障 緑内障
現   病 高血圧
服 用 薬 乳糖・ホクナリンテープ・ジドレンテープ・アリセプト錠・ドカナン錠・デプロメール錠・エビスタ錠・コニール錠・オメプラール錠・プレミネント錠・メチコバール錠・ガスモチン錠・リーゼ錠・ビソルボン錠・センナリド錠・バイアスピリン錠・酸化マグネシウム・アーガメイトゼリー
コミュニケーション能力 会話は日常生活に支障なく訴えも他者に伝えることが可能である。
性格・気質 短気 心配性
A D L 食事は自立。排泄に関しては時折下着を汚すことがある。主にポータブルトイレを使用し排泄を行う。居室内は独歩で移動しその他は車椅子にて移動介助が必要。入浴に関しては背中など一部介助が必要であるが他は自立。浴槽からの出入りに関しては付き添いが必要である。
障害老人自立度 A2
生きがい・趣味 相撲観戦 飲酒(現在は止めている)
生 活 歴 5人兄妹の末っ子として出生。10歳代半ばで父を亡くし、長兄を頼り移住する。その後、仕事を手伝う傍ら学校にも通った。10歳代後半で結婚し8人の子供に恵まれる。50歳代の頃に離婚。その後惣菜屋などさまざまな仕事に就く。60歳代後半で帯状疱疹を発症し入院。後遺症で神経痛を患い一人暮らしが困難となり、三女宅へ移るも折り合いが悪くなり、入居となる。
人間関係 関係が良好な入居者は周りに多くいる。本人から話しかけることも多い。
ただし短気・頑固な性格でもあるため、いつもは仲の良い関係の人と時折口げんかをすることもある。
本人の意向 みんなと仲良く笑って過ごしたい。
事例の発生場所 特別養護老人ホーム
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