「事例を探す」

事例概要 事例57

タイトル:自分の家と思って混乱している入居者支援

Ⅰ.<事例の状況>

夜間急に起きて居室から出てくる。他の居室に寝ている入居者を見て「私の家なのに勝手に入ってきて。」と大声で怒鳴ることや、トイレに起きてきた他の入居者に会い、「誰に言って入ってきたの?」と大声で聞きトラブルとなることがある。

Ⅱ.<この事例で課題と感じている点>

他の入居者が寝ている時に大声で怒るため、他の入居者も混乱・興奮してしまう。他の居室に入るのを職員が止めようとすると、「あんたに関係ないでしょ。」と怒るため困っている。

Ⅲ.<キーワード>

グループホームを自分の家と思い込んでいるが、常にそう思ってはいない様子。何かのきっかけでそう思うことがある。

Ⅳ.<事例概要>

年  齢 80歳代半ば
性  別 女性
職  歴 教員 事務職
家族構成 長男、長女
認知機能 測定未実施
要介護状態区分 要介護3
認知症高齢者の日常生活自立度
既 往 歴 高血圧、リウマチ性多発筋痛、高脂血症
現   病 認知症、高血圧、リウマチ性多発筋痛、高脂血症
服 用 薬 エースコール錠、プレドニン錠、パリエット錠、コリネールCR錠
コミュニケーション能力 正常
性格・気質 基本的に穏やか、興奮すると大きな声で訴える。
A D L 食事、排泄自立、着脱も自立だが、衣類を裏返して着ることがある。腰痛があり長い距離は歩けない。
障害老人自立度 A1
生きがい・趣味 コーラス(歌を歌ったり、指揮をすること)。犬が好きで見たり触ったりすること。
生 活 歴 6人兄弟の末っ子として生まれる。学校を卒業し、教員となる。何年か働いた後結婚し2人の子供をもうける。子供の面倒を見る人がいなかったため退職する。子供が中学に入ったころ、知人の紹介で仕事に出るようになる。事務職で60歳まで働く。5年程前から、買い物をすると毎日同じものを買ってくるようになる。1年程前、自宅に長男と住んでいたが、一人でタクシーに乗って出かけ帰れなくなったり、夜に「家に帰る」と言って外に出て行くことがあった。その頃から在宅介護サービスを受けた後、ショートステイを利用し、現在のグループホームに入居し現在に至る。
人間関係 長男、長女ともに月に1回ぐらい面会あり
本人の意向 穏やかに安心して過ごしたい
事例の発生場所 グループホーム
前のページへ戻る
ワークシートへ