【運営】:認知症介護研究・研修センター(東京、大府、仙台)
  我が国の認知症介護に関する研究・研修の中核的機関として
  平成12年度に厚生労働省により設置されました

研修情報

認知症介護指導者の紹介/大府センター

松本 綾子  (大府センター第11期生)
地域に開かれた施設として

社会福祉法人眉丈会

地域の特徴

 眉丈会法人本部は、特別養護老人ホーム眉丈園に置き、羽咋市にあります。能登半島の入り口に位置し、東側は富山県氷見市と隣接、西側は日本海を望みます。海岸線は南北15㎞にわたる千里浜なぎさドライブウェイがつづき、夏には多くの海水浴客で賑わいます。
 眉丈園は、JR羽咋駅に近く市の中心部にありながら、間近に羽咋川が流れる自然環境が魅力です。市の高齢化率は上昇を続けていますが、介護保険 の認定者数は横ばいの状態です。市内に於いては、特養(眉丈園)120床、老健90床、グループホーム5カ所、ショートステイ27床、デイサービス5カ所  デイケア2カ所、訪問介護4カ所、訪問看護2カ所、訪問入浴2カ所、訪問リハ1カ所と新型特養も建設中であり、サービスを選べる状況だと思われます。

施設が取り組んでいる地域ケアについて  介護が必要になっても、たくさんの人とふれあいながら、自分らしい暮らしを送ることができる。そんな、一人ひとりの暮らしを大切にするため、昭 和57年6月の開設以来、ご家族やボランティアの方々、そして地域に暮らす皆さんと共に長寿社会にふさわしい施設づくりを進めてきました。羽咋の伝統的な お祭りや地域のイベントなど四季折々に催される行事等に触れることで、地域の一員として生活していると実感できる、明るく潤いがある暮らしを大切にしてい ます。市民に対して、施設を開放しての勉強会、公民館での介護教室、出前講座等も行ってきました。また、在宅介護支援センター開設時の相談協力員を平成 11年に組織を再編成し眉丈園在宅介護支援連絡員として85名で再出発しています。各地区の世話人が組織の運営や連絡調整を行い地域と眉丈園を繋ぐ役目を 担って「人が人を支えるネットワーク」を大切にしています。 ボランティアは下駄履きでも来て頂ける様な身近さで自分の活動を自分で決めて、210名余りの方が、登録し活動しています。クラブ活動はもとより、最近は 回想茶話会として、ルーム担当を決め、顔なじみとなり入居者と昔話を聴いたり話したりする活動を始めています。
 眉丈園の事業として、ショートステイ、居宅支援、デイサービス、訪問介護、訪問入浴を併設しています。羽咋市から配食等の委託事業も受けています。平成19年度には羽咋市内で地域密着の小規模多機能唐戸山ホームを開設しています。
 平成13年度には、金沢市郊外に特養110床(内ショート10)を、平成17年度には市街地にグループホーム2ユニット展開し、供に地域の理解 を得てボランティアの組織も出来、活動しています。平成20年度にはグループホームの隣接地にユニット型特養60床(内ショート10)を開設予定です。

今後の課題と展望  社会福祉法人の公益性という観点から、今まで以上に地域で発生する新しい福祉ニーズに常に対応していく使命を果たしていきたいと考えます。法人 独自の地域ネットワークによって「声なき声」を拾い上げ、利用者情報会議により支援の必要性の有無を見極め、適切なサービスにつなげるシステムを今後も進 めていきます。また、高齢者介護を創造するという視点に立ち、時代の変化に合わせた新しいケアを考えていきます。25年間培ったノウハウをもとに法人の経 営理念のひとつである「社会への貢献」を理念だけでなく、実践的に展開していきたいと思います。

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