【運営】:認知症介護研究・研修センター(東京、大府、仙台)
  我が国の認知症介護に関する研究・研修の中核的機関として
  平成12年度に厚生労働省により設置されました

研修情報

認知症介護指導者の紹介/仙台センター

吉田 浩美 (仙台センター第2期生)
認知症高齢者、介護する家族に対する理解を深める

特別養護老人ホーム やすらぎホームけやき

地域の特徴

介護保険福祉施設というと町から離れた遠い場所というイメージがあリますが、私たちの施設は、秋田市の中心部から少し南に位置しています。そして、施設周 辺も新興住宅地で、学校や病院もあり、すぐ近くに大型ショッピングセンター「イオンジャスコ」、「中三デパー卜」があり、比較的交通の便も良く、町の中の 施設という環境にあります。
 秋田県は、南部、中央、北部と3つの老人総合エリアあるのですが、私のところは、秋田県中央地区老人総合エリアの一角にありまして、市、県の施 設も隣接しており、プールや体育館、宿泊施設、レストラン、入浴場の他、遊戯場、高齢者LL財団、研修施設など子供からお年寄りまで地域に密着した福祉の 拠点となっています。

施設が取り組んでいる地域ケアについて
 サービス内容では、デイサービス、支援センター、ショートステイ、ホームヘルパー事業、宅介護支援事業等々があリます。
 ショートステイは、20床のうち、17床を一般棟で、重度の認知症高齢者に対しては、3床を認知症専用棟で利用して頂いておりますが、開設当時 は、知名度もなく、利用も少なかったのですが、年々利用度も高くなリ、7年目を迎えた現在は、3ヶ月位先の利用予定が一杯の状況です。
 市内でも、認知症専用棟の施設が少なく、秋田県も高齢化が急速に進み、2010年には、全国で堂々の第1位となる予定で今後益々利用者も増えていくであろうと思います。

今後の課題と展望
 今、秋田県でも、数年前からグループホームが、急激に増えてきました。認知症高齢者にとって家庭的な雰囲気での生活を共にするケアは、もっとも 望ましい環境ではありますが、誰にでもすぐに入れるという条件ではありません。ごく一部の限られた方しか利用できないというのが、現状のようです。
 また、介護保険福祉施設の増設もなく、地域で、在宅で、ショートを利用したり、病院に入院したりして、何とか介護して入所するまで平均して 3~4年かかるのが実情です。認知症高齢者、介護する家族に対して世間は、まだまだ冷たく、いや、兄弟なども口は出すが、協力はしてくれないと愚痴にもに た話をよくききます。
 施設においても、ボランティア、各実習の受け入れなどで、認知症高齢者の理解を深めてもらうと共に認知症介護実務者研修-専門課程では、認知症 高齢者をかかえる家族の会の代表の方をお招きして、講演をして頂き、職員はじめ、実習生の方も涙して熱心に聞き入っていました。こういった機会を多く取リ 入れ、あたたかい目で認知症高齢者や介護する家族が孤立せず、堂々と生活できるような社会となる事を願っています。

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