【運営】:認知症介護研究・研修センター(東京、大府、仙台)
  我が国の認知症介護に関する研究・研修の中核的機関として
  平成12年度に厚生労働省により設置されました

研修情報

認知症介護指導者の紹介/東京センター

坂井 明弘 (東京センター第4期生)
田舎の小さなグループホームの出来ること

グループホーム芳明庵

地域の特徴

 ここ鹿児島県姶良郡吉松町は、霧島連山の麓にあり、鹿児島県宮崎県境にあり、熊本県境にも隣接する人口4,500人の小さな田舎町です。ちなみに町に信 号は2つしかありません。町の高齢化率は33%と高く、また主たる産業もなく、若者の多くが町外へ仕事を求めて出ていくという典型的な少子高齢過疎の町で す。
 そして、医療、保健、福祉の充実によって在宅の寝たきり老人は「0(ゼロ)」の町になりました。

施設が取り組んでいる地域ケアについて
 田舎の町だけに隣近所のつきあいは充実しています。近所のおばちゃんが畑で採れた野菜を持ってきます。おかえしに手作りの「かからん団子」をお すそ分け。近所の人を花見に誘うとその子供たちがボランティアにくる。「お金を両替して」「しょうゆ貸して」「苦汁あります?」「台風がくるから、今夜は 避難させて」と枕をもってやってくるおむかいさん。
 私たちの地域ケアは普通の近所付き合いを大切にすることでしょうか。 高齢者の交通手段のないこの町では、ボランティアといってもなかなか難しい感じです。

今後の課題と展望
 グループホームが、これからもいいご近所付き合いができるようにすること。そして、地域の中で暮らすこと、またそれを実感できるようにするこ と。それを入居者やスタッフだけでなく地域の皆さんも同じように感じることができる。そのためにグループホームが皆の拠りどころになればいいですね。私た ちのこれからの課題だと思います。

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