「気づきを学ぶ」
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学習のねらい

認知症ケア実践者が「困難」と感じる場面は、「行動への関わり」と言われます。しかし、「困難さ」とは、認知症の人の言動と認知症ケア実践者の心理との相対関係によるものです。そこで、まず介護者の内省による「気づき」を得ることがとても重要になります。今回、皆さんが多くの事例に触れ、それぞれが新たな気づきを得て、認知症の人の「行動」にしっかりと関わる自信と実力を身につけていただきたいと考えています。

場面設定

この学習は、介護現場で「困難」と感じられる事例を通じて、認知症の人の言動などの事実とその要因との関係を振り返ることで、それらの意味を理解し新たなケアのヒントを得ることを目的としています。 そこで、認知症の人「Aさん」、認知症ケア実践者「介護者」、気づきを支援する「スーパバイザー」が登場し、介護者とスーパバイザーのやり取りを通じて、困難な原因を「ひもとく」プロセスから、様々なことを自由に考えてみましょう。 なお、実際の事例を基にしておりますが、個人情報の保護および倫理上の配慮をした上で取り上げています。

シートの利用方法

この事例検討のポイントは、「関わった結果」より「どう考えるか」その思考プロセス(ひもとき)にあります。そこで、その「ひもとき」をガイドする「事例ワークシート」(ワークシート)を次のようなステップで活用していただきます。

ステップ1
困難と感じている援助者の考えや気持ちを整理します。(ワークシートA・B 課題の整理)
ステップ2
認知症の人の生活場面であり、かつ介護者の介護現場で起きる様々な事実を確認し、その要因分析からそれらが持つ意味を探ります。(ワークシートC・D 事実確認と背景の整理)要因分析には、認知症を引き起こす要因をもとに作られた「思考展開シート」を活用し、記録やアセスメントからの事実確認と不足する事実の補足を行います。
ステップ3
事実確認と要因分析によって得た「気づき」を活かして、認知症の人本人の気持ちや要望は何かを考え、プランの変更や具体的な実践に活かしていきます。(事例ワークシートE・F)

学習事例一覧

絵で学ぶ事例

事例No. タイトル 詳細
No.1 私の気持ちをわかってほしい 学習を始める
No.
18、19
「眠れない」が口ぐせのAさん new 詳細
  「ひもときシート」入門編 new 詳細

読んで学ぶ事例

事例No. タイトル 詳細
No.11 字が書けないことや段取りが組めずに次へ進めないと訴えるAさんとの取り組み 学習を始める
No.15 食事場所へのこだわり、他利用者のやり方への批判から絶えないトラブル
学習を始める
No.20 修理していると言いながら破損行為を続けるAさん 学習を始める
No.21 他者との関わりが出来ず孤立していく
学習を始める
No.22 不安におしつぶされそうになって
学習を始める
No.24 自分の主張を訴え続ける為、他者との関係が悪化しているAさん
学習を始める
No.25 入浴拒否、着衣交換拒否、帰るコール
学習を始める
No.26 一人がいいけど、一人は困る!
学習を始める
No.31 「帰ります」と、今はない生家に足を向けるAさん 学習を始める
No.32 自分は利用者だと思っておらず帰宅願望が聞かれる 学習を始める
No.37 興奮して同じ訴えを繰り返すAさんnew 学習を始める
No.40 自分の願いを伝えられず、どうしていいのか分からずに混乱してしまう new 学習を始める
No.44 共同生活や共同生活者に対する不満、イライラ new 学習を始める
No.45 思いを知り、実現できるために new 学習を始める
No.47 おいしく楽しい食事の時間を過ごしたい new 学習を始める
No.69 頻回に誰かを呼び、訴える内容がその都度変わるAさん new 学習を始める