【運営】:認知症介護研究・研修センター(東京、大府、仙台)
  我が国の認知症介護に関する研究・研修の中核的機関として
  平成12年度に厚生労働省により設置されました

研修情報

認知症介護指導者の紹介/東京センター

日野 雅夫 (東京センター第4期生)
地域ケアへの取り組み

べースキャンプ楽居・ときつ医院

地域の特徴

 楽居の位置する福岡市西区内浜は、市の中心部・天神から地下鉄で約10分。古くは炭坑町で田んぼの真中に国鉄の単線が走っているだけのさびれた町でし た。小さな漁港と能古島を望む博多湾が広がり、美味い魚と辛子明太子、ラーメンに博多山笠、名物は多々おりますが、熱狂的な応援で有名な ダイエーホークスの本拠地、福岡ドームも車で10分ほどの距離に控えています。近年地下鉄と都市高速の開通で楽居の周囲は一気に都市化が進んでいます。古 くから住まわれている方の高齢化が進み、高齢者のみの世帯が増える一方、新しく建設されたマンションや新興住宅地で暮す方々が混在しています。当施設の 利用者も住環境、家族環境ともに様々な方々が利用されています。

施設が取り組んでいる地域ケアについて
 楽居の前身であるときつ医院はこの地で20年以上、訪問診療を中心ことした医療を続けてきました。平成10年1月に「高齢者を生活と医療の両面 からサポートする」ことを目的にベースキャンプ楽居は設立されました。サービス内容は有床診療所(6床)を核に、1単位(20名)のデイケア、1ユニット (9人)の 認知症高齢者グループホーム、14室の高齢者向け賃貸アパートを運営しています。地域に向けての活動としては週1回の気功教室、月1回の俳句教室を行なっ ています。お蔭様で俳句は毎年句集を作成し先日「楽居で俳句第五句集」ができあがりました。また子供劇場の会合などにも施設をご利用いただいています。
 その他地元の中学校の福祉体験学習などは積極的に受け入れています。核家族化が進む中、若い世代にお年寄りの生活や介護などを知ってもらうのは有益なことだと考えています。

今後の課題と展望
 来年、平成16年6月に新しいグループホームを同じ地域内に立ち上げる予定です。新しいグループホームでは、例えば小学校低学年のお子さんを、放課後お預かりするボランティア活動なども行なえればと考えています。
 今後、自らが望む場所で自由に暮し続け、わがまま言いながら、安らかに死んでいける社会になればと考えています。楽居がその一助となり、地域の 方々から信頼され選ばれる施設となるようスタッフー同努カを続けたいと考えています。また基本理念を共有できる人々や施設が増えていくよう、実務者研修に も取り組んで行きたいと考えています。

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