【運営】:認知症介護研究・研修センター(東京、大府、仙台)
  我が国の認知症介護に関する研究・研修の中核的機関として
  平成12年度に厚生労働省により設置されました

研修情報

若年性認知症支援コーディネーター設置事業とは

 若年性認知症支援コーディネーター設置事業では、都道府県ごとに若年性認知症の人やその家族からの相談に対応する窓口を設置し、そこに若年性認知症の人の自立支援に関わる関係者のネットワークの調整役(若年性認知症支援コーディネーター)を配置することで、都道府県レベルの若年性認知症の人の視点に立った支援の拡充を図るだけでなく、身近な地域である市町村レベルでの支援の充実を目指しています。
 本事業の実施主体は都道府県となります。若年性認知症は、高齢者の認知症に比べ発症人数が少なく、支援分野が多岐にわたる一方で、現時点では社会的な資源が限られています。そのため、まずは都道府県に若年性認知症支援コーディネーター(以下、支援コーディネーター)を配置し、市町村と連携して支援を行います。

若年性認知症支援コーディネーターの役割

 支援コーディネーターは、若年性認知症の人のニーズに合った関係機関やサービスの担当者との調整役になることが期待されます。支援コーディネーターが配置される相談窓口は、若年性認知症の人や家族の支援をワンストップで行う機能を持つことが望ましいとされています、必要に応じて職場・産業医、地域の当事者団体や福祉サービスの事業所等と連携し、就労の継続や居場所づくりに働きかけることなど、市町村と協働してそれぞれの役割分担を協議しつつ、本人が自分らしい生活を継続できるよう本人の生活に応じた総合的なコーディネートが求められます。

若年性認知症支援コーディネーターの主な業務

支援コーディネーターの主な業務には、次の3つがあります。

  • ①本人や家族への個別支援としての相談窓口
  • ②市町村や関係機関との連携体制の構築
  • ③地域や関係機関に対する若年性認知症に係る正しい知識の普及

若年性認知症支援コーディネーターに係る研修

認知症介護研究・研修大府センターでは、支援コーディネーターに係る研修を企画・実施しています。対象者別に、1)初任者研修、2)フォローアップ研修の2つの研修があります。

1)初任者研修
(1)目的
 初任者研修の目的は、次の3点です。
 ① 支援コーディネーターに求められる基本的な知識や視点を習得する
 ② 当該都道府県・政令市(以下、都道府県等)の支援環境の現状と課題について理解する
 ③ 支援コーディネーターと都道府県等担当者の関係づくりを促進する
(2)対象
 初任者研修の対象者は、支援コーディネーターと都道府県等担当者です。支援コーディネーターと都道府県等担当者が協働で地域での支援体制を構築していくため、原則として、支援コーディネーター1名と都道府県等担当者1名の2人1組で参加していただきます。
(3)研修内容
 初任者研修では、1日目に講義中心に基本的知識や視点の伝達を行い、2日目はグループワークを中心に実践力向上を目指します。研修内容は、「Ⅰ.認知症施策と若年性認知症支援コーディネーターの役割」「Ⅱ.実践報告」「Ⅲ.若年性認知症の人と家族への支援」「Ⅳ.若年性認知症の人と家族への支援の実際」の4つです。

2)フォローアップ研修
(1)目的
 フォローアップ研修の目的は、次の3点です。
 ① 支援コーディネーターや都道府県等担当者に求められる基本的な知識と支援方法について理解する
 ② 他の都道府県等の取り組みを把握すること等を通して、当該都道府県等における支援状況と課題を明らかにし、今後の取り組みを推進するうえでの示唆を得る
 ③ 支援コーディネーターと都道府県等担当者及び、都道府県等間の関係づくりを促進する
(2)対象
 フォローアップ研修の対象者は、支援コーディネーターと都道府県等担当者です。支援コーディネーターと都道府県等担当者が協働で地域での支援体制を構築していくため、原則として一緒に研修に参加していただくことになります。
(3)研修内容
 フォローアップ研修では、支援コーディネーターに求められる3つの役割(業務)を遂行する上で必要な実践力の向上を目指します。研修内容は、毎年、研究成果や社会情勢に応じて支援コーディネーター業務に必要となる知識や支援方法に活かせるものとしています。

参考資料

お問合せ先:
認知症介護研究・研修大府センター
愛知県大府市半月町3-294 TEL:0562-44-5551 FAX:0562-44-5831
mail:obu@dcnet.gr.jp(代表) 担当:事務部 花井

参考情報
コラム:「若年性認知症について」はこちらをご覧ください。