認知症介護指導者の紹介/東京センター
村田 光世 (東京センター第2期生)
地域社会・施設の支援体制の充実に向けて
特別養護老人ホーム 清流苑
地域の特徴
自施設のある地域の特色として
私たちの施設は、大分市の東部にあり、臨海工業地帯として開発されたベッドタウンから昔からの地の人の住む地域まで、各層の方々が生活されています。市中心部に近いという事で、まだまだ、開発発展している活気のある街です。
施設は、昭和55年に開設されました。大野川という大河を望む高台に位置し、自然のあふれる環境の中にあります。当初は50床でスタートしまし たが、地域のニーズに応え、現在は100床まで増床しています。他に、総合福祉施設として、在宅部門に力を入れ、地域福祉の中核施設を目指しています。
施設周辺には、特養・老健・デイケア・デイサービスと、数多くの医療関連施設があります。また、今働き盛りの方々の街でもあるので、近くには、 保育所・小学校・中学校・高校とたくさんあり、福祉学級、交流の場として、開放されており、地域の方の福祉に関する関心も高いものがあります。
施設が取り組んでいる地域ケアについて
私たちの施設は、特養・短期入所専用棟・ケアハウス・デイサービス(一般・認知症)・グループハウス・保育園・クリニック・他各種在宅サービスがあり、地域福祉に貢献しています。デイサービスは、地域の二ーズに応え、日曜日以外は毎日開所しております。
在宅部門は同一建物、同一フロアにあり、いつでも連携が取れるようになっています。これらのサービスのほかに、文化祭・盆踊り・地域交流会と施設を地域に開放しています。
今後の取り組みとして、市の中心部には、生活支援ハウス・ヘルパーステーション・身体障害者のデイサービスセンターなど、新たな拠点つくりに向けて準備しております。
また、若い層から老年層の方々に、福祉に関する関心や認知症高齢者に対する理解をより一層高め、広めてもらうために、ヘルパー養成研修の場を設け、地域で手を取り合って、住みやすい福祉の街にしていくための事業を考えています。
今後の課題と展望
私は、現在特養のケアマネジャーとして、利用者に関わっています。施設における認知症高齢者は、80%を優に越す現状です。重度認知症の方も増えています。
特養を利用されている家族の方の中にも、短期利用の家族の方の中にも、認知症を認めないという例が多々あります。在宅介護支援センタースタッフに話を聞いても、家族の方、近隣の方の理解と協力がほしいと思う例があると聞きます。
今後、「高齢者の理解・認知症の人の理解」を、小さな区域から、小・中・高校生から、老人会から働きかけ、浸透させていく必要性を感じます。
家族・地域社会・医療・福祉関連スタッフが協同して、日常生活上支援を要する人々が、地域に見守られて、その人らしく生活できるようにしなければなりません。受入れる地域社会の能カの高さ、施設、地域の支援体制の充実を図っていかねばと思います。