認知症介護指導者の紹介/大府センター
百瀬 美江 (大府センター第6期生)
認知症高齢者の在宅復帰率を上げる地域づくりへの思い
老人保健施設 カワムラコート
地域の特徴
かつて岐阜は織田信長・斉藤道三の時代に隆盛を誇りその富と活カを背景に豊かな文化をうみ出しました。また、シドニーオリンピックマラソンで金メダルを 獲得した高橋尚子の育った町でもあるこの芥見はナオコロードと呼ばれるジョギングコースがあり若い世代からシニアまで福広く利用されています。
当施設は大都市のベットタウンとして開発された地区と昔からの住民の方が住んでいる地区があり単独世帯と2世代同居が混ざった地域です。
施設が取り組んでいる地域ケアについて
自施設では介護老人保健施設、デイサービス、短期入所・特別養護老人施設と病院を併設しています。週2回ボランテアの方が施設の大ホールで踊り や歌、リハビリ体操などの催しが行われています。また幼稚園児の訪問もあり利用者の方にとても喜ばれています。施設の行事として3月のももの節句、5月の こどもの日、7月の七タ、 8月の盆踊り、9月の収穫祭、10月の運動会、12月のクリスマス会もあります。
今後の課題と展望
私は、介護老人保健施設の認知症棟に看護師として勤務しています。ある利用者の方が「つらい…」と一言おっしゃいました。そのときは慰めの言葉 をかけて差し上げることしか出来ませんでした。認知症介護指導者としての自責の念に駆られる想いでした。しかし実務者研修において「2015年の高齢者介 護」~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に 向けて~厚生労働省老健局長 私的研究会「高齢者介護研究会」2003・6・2参加させていただきました。もっともっと、全員で「個別的になにを」と真剣
に検討を重ねたい。
【4つの柱】
・新しいケアモデルの確立
・新しい介護サービス体系の確立
・サービスの質の確保と向上
・介護予防、リハビリテーンションの充実
上記のことを踏まえて私は施設のサービスの質の向上は至上が大であると考えさせられました。利用者が自由に選べるサービスを提供してあげたいと思います。
食事も画一的なものではなく数種類の中から好みのものを選べ、入浴も家庭的な雰囲気で夕食の後で入れるように、時々は映画を見たりビールも呑ん
だりできる。趣味は利用者に合わせて講師を招いたり出きるなら自分たちもプラスになり自分の受けたい介護になると思います。2015年団塊の世代が高齢に なる、このことをどうするかが介護老人施設で働く私たちの課題です。