認知症介護指導者の紹介/大府センター
塚本 冨美子 (大府センター第6期生)
地城ケアの取り組み
地域の特徴
天理市は奈良県の北部に位置し昭和29年に当時の近隣の6町村が合併し誕生しました。市名は天理教の本部がこの地にあることに由来しています。天理市は農 業では大都市近郊農業として米作をはじめ大和スイカ、柿、イチゴ、トマト、茄子、軟弱野菜作りが盛んです。そのほか木材、食料品、金属製品に関わる事業所 も多く、製造品 の出荷額としては電気機械の割合が多い地域です。介護老人保健施設ならふくじゅ荘は、天理市の中でも北のはしにあり奈良市との境に位置しています。このあ たりは古代から中世にかけての歴史のロマンあふれるところで全国から多くの人が訪れます。人口では天理市が7万人となら市の36万人と合わせると奈良県の 人口144方人の30%を占めることになります。
施設が取り組んでいる地域ケアについて
ならふくじゅ荘ではデイケアに約40人の高齢者が通っておられ、理学療法士、作業法士、言語聴覚士を含む4人のスタッフでさまざまなサーピスを 提供しています。しかし私たちの施設の地域ケアの特徴はなんと言っても奈良東病院を中核とした「ふれあいの里」と名づけられた施設群の中にあることによっ て生まれるさまざまな サーピスの連携と利用者や家族の方々の安心感ではないでしょうか。ふれあいの里には260床の高齢者医療を専門とする病院、介護老人福祉施設、ケアハウ
ス、グループホーム、終身介護型有料老人ホームなどがあり、居宅介護のための訪問看護ステーション、訪問介護事業所、デイサービスセンターなどがこの「ふ れあいの里」の内外に点在しています。
ふれあいの里総合相談窓口への相談から始まって、デイケア、デイサービス、訪問介護、そしてショートステイと、その方の二ーズによってあらゆる介護サービスを提供することができます。また医療が必要になれぽ病院で適切な治療を受けることかできます。
今後の課題と展望
高齢者の医療や看護、介護では認知症の問題を避けて通ることはできません。私たちの施設は病院とともに早くからこのことに取り組んでおり、それ ぞれに専門棟をもって、認知症の方にどのようにしたらより良いQOLLを保ってもらえるか日々模索しています。私は平成10年にならふくじゅ荘がオープン して以来、ここで看護師として、 そして現在は施設のケアマネージャーも兼務して働いています。平成12年春に介護保険制度が始まって長期入所の平均入所期間が徐々に短くなってきました。 しかし認知症をもった方の受け入れは家族の方の事情もありなかなか難しいのが現状です。今後この問題をどのように解決するかが私たちに与えられた課題であ ると考えています。